終活事始め

最大の終活は、健康寿命をいかに長く維持し、周りに負担・迷惑をかけない取り組みをすることだと思います。

血管革命

 2023.10.28に投稿した「脳の血管と血流」などと重複する部分はありますが、PRESIDENTの「血管革命」という特集は参考になりました。


 人体の中には、動脈、静脈、毛細血管の三種類の血管があり、全てを繋ぐと10万kmにおよび地球を2周半するほどの長さが巡っています。
 この血管は、脳や臓器など体のあらゆる器官に向けて物質を運ぶ通路です。
 細胞の活性化には細胞が呼吸するためのより多くの酸素が必要ですが、これを運ぶのも血管です。
 細胞の活動によって出た老廃物は、血管やリンパ管を通って排泄臓器まで運ばれます。
 不摂生などで血管が十分な機能を果たさなくなると、体のあちこちで機能不全に陥り体が衰え、最悪の場合、突然死にもつながってしまいます。


 「健康な血管がなければ健康には生きていけない」ことは、落ち着いて考えれば当たり前のことですが、普段はそのように考えることなく生活してしまっています。
 意識せずに過ごしてしまったあの日々に反省しきりです。


 一番気にしているアルツハイマー型認知症ですが、その原因は脳に“アミロイドβ”と呼ばれる物質(脳のごみ)がたまることによるもので、普通は、短期間で血液に乗って排出されるのですが、加齢に伴って血管が硬くなると、うまく排出されなくなり、蓄積した“アミロイドβ”が、脳の神経を死滅させてしまうことによって認知症が発症してしまうので、血管を若い時のようにしなやかに保ち、そして血流をよくすることが重要だということです。
 睡眠時のノンレム睡眠の間に排出が促進されることは気にしていましたが、血管が健康的で、新鮮な血液が脳に届いている人は、“アミロイドβ”が洗い流され、認知症になりにくいということなので血管ケアへの意識を高めなくてはなりませんね。


 動脈硬化は、動脈の中に余分な脂質が付着し、瘤(プラーク)になり、血流を阻害してしまうことですが、このプラークはもろく、血管の収縮などの刺激をきっかけに一部が壊れることがあり、それを修復しようと血小板が集まり、血液の塊りである血栓を作るのですが、この血栓が大きくなって血管を塞いだり、血液に乗って運ばれた先で動脈をつまらせてしまいます。
 この動脈硬化が、心臓を養う冠動脈で起これば、心筋梗塞、狭心症を、脳の血管で起これば、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、そして脳血管性認知症を発症させます。
 動脈硬化の原因は、加齢だけではなく、高血圧、高血糖、脂質代謝異常などの要因により、血管の内側が傷つけられることから始まるので、こちらもより血管ケア意識を高めなくてはなりませんね。


 エコノミー症候群への注意喚起もなされています。
 長時間同じ姿勢でいることが発症の引き金になりますが、長時間とは4時間以上なのだそうです。
 座ったままの状態が続くと、足の血管の中に血栓ができ、それが血管を通って肺に到達し、肺の血管を詰まらせ、呼吸困難を引き起こし、死に至らせることもあるのだとか。


 意識を改めたのが、かつて、血管には、回復力が備わっていて、いったん「硬く、狭く、もろくなってしまった血管」でも「しなやかで、詰まりにくく、切れにくい血管」によみがえらせることができ、それは、血管内で分泌される「NO=一酸化窒素」で、血管を拡張させ、血流をよし、血圧をコントロールし、血管についた傷の修復を促したりする機能が備わっているということを書きましたが、血管の最も内側にあって血液と常に接している内皮細胞は1,000日サイクルで再生しているということです。
 回復だけでなく、再生するなら、より血管ケア意識を高めなくてはなりません!


 そうなのです!この内皮細胞の再生は、血液の状態が悪いと生まれ変わってくれません。
 血管を傷つけない生活習慣と同じですが、「高血圧」と「高血糖」がいけません。
 高血圧は、血管を押し広げようとする圧力が高くなり、内皮細胞の中に隙間ができ、血液中のコレステロールなどが侵入し、血管壁が傷ついてしまいます。
 高血糖は、血液がベトベトになり、血流が悪くなり、血管の内皮細胞が炎症を起こします。そして、内皮細胞の隙間から様々な物質がしみ出して血流を妨げる瘤をつくり、血管のしなやかさを失わせます。余分なブドウ糖がタンパク質と結合して、糖化物を形成するのですが、内皮細胞にとってはゴミなので、内皮細胞の機能を阻害してしまいます。


 歯周病菌なども血管に入り込んで内皮細胞を傷つけます。
 自律神経の乱れ(交感神経と副交感神経のバランス)も血圧を高め内皮細胞を傷つけます。


 血管を強くし、保護してくれる最強の物質は、「NO」(一酸化窒素)で、血管を拡張して血流を促すことでしなやかさを保ってくれるのですが、このNOは内皮細胞から産出されるので、内皮細胞を正常しておくことが本当に重要です。
 NOについては、以前も書いているので、詳細は省きますが、一度筋肉を硬直させ、その後一気に緩めることが有効で、お手軽なところでは、タオルグリップ法、手のひらグーパーなどが推奨されています。


 私は、幸いにして高血糖は免れていますが、高血圧は50歳から薬を飲み始めました。
 飲むに当たってはやはり抵抗があり、先生に、一度薬を飲み始めると一生止めることはできないのか確認したところ、「ご飯も毎食食べるでしょ、薬もそれと同じですよ」と言われ、それ以来、薬頼みで、節制に気を配ることも少なかったように思いますが、今は反省の日々です。


 現在は、運動と入浴を特に意識しています。
 運動は、ウォーキングで、インターバル速歩を心がけています。血流を良くするだけでなく、血栓や動脈硬化を予防する一酸化窒素が血管から分泌されるのを促し、血糖値を下げるインスリンの働きも高めるのだそうです。
 入浴は、血流アップに効果的なので、夏は38度、冬は40度くらいのお湯に、最低10分の全身浴を行っています。


 食事も重要ですね。
 同じ特集に「高血圧の街を救った奇跡の食事術」という記事があり、それはカリウムの摂取です。
 私は、既にカリウム摂取にも配意し、朝の食生活だけでも、朝食前に無塩のトマトジュースを飲み、朝食時は、茹でブロッコリーとプチトマト、納豆(タレ控えめ、焼き海苔まぶし)は必ず食べることにしています。
 今朝の朝食を写真に撮ってみました。

 (起床後には無塩のトマトジュースを飲みました。)
 1枚目左上から
  茹でブロッコリーとプチトマト
  小鉢(ひじき)—ひじき、切り干し大根、茎わかめ煮、きんぴらごぼうを交互
  納豆(タレ控えめ、焼き海苔まぶし)
  緑茶—朝だけで3杯
 1枚目左下から
  焼き鮭—魚(鰯や鯖の缶詰も活用)と玉子(ハムエッグ、玉子焼き)を交互
  味噌汁—ファイトケミカルを意識
  ごはん―今朝は白米に麦を混ぜたもの、十六穀米や玄米と交互

 2枚目
  食後ヨーグルトー今朝は皮付きリンゴですが、バナナ、キュウイと交互といった感じの
 ローテーションです。
  小鉢とファイトケミカル味噌汁(半分くらいの日)は私の担当で4~5日分作り置きし 
 ています。減塩調理です。
  ファイトケミカル味噌汁は、具材は、にんじん、たまねぎ、きゃべつ、油揚げですが、
 たまねぎの皮やにんじんのヘタ、きゃべつの芯などを煮込んだ汁を使い、煮干し粉をたっ 
 ぷり入れたものです。これを妻が温めるときに、わかめ、きのこ、豆腐などを加えていま 
 す。
  今朝の鮭も余り塩味を感じないものにしています。
  ご飯は、多めに炊いて冷凍しておき、今朝は冷凍のものをレンチンです。


 夕食は、2023.11.24投稿の「おばんざいについて」で書いたものです。
 特に、リンゴ酢とえごま油(オメガ3)に漬けた酢玉ねぎと米酢とえごま油(オメガ3)で漬けた酢大豆にすり胡麻をたっぷりかけブロッコリースプラウトを添えたもの、そしてかぼちゃのはちみつ煮は毎晩食べることにしています。


 これだけやって、やっと2種類服用していた血圧の薬の1つの量が半分になりました。
 ただ、酒がやめられないせいか、体重はなかなか減りません。
 長年の不摂生は簡単に取り戻せません。
 妻には、いろいろ気を使ってもらって感謝していることと、朝食後の洗い物は全て私がやっていることを付け加えておきます。


 この特集記事には、「緑茶には血液をサラサラにしたり高血圧の解消に役立つとされる「カテキン」「テアニン」の成分が含まれています。緑茶には血管の老化を防ぎ、認知症を予防する効果も期待できる」と書いてあるので、次回は「緑茶」をテーマにしてみようと思います。