終活事始め

最大の終活は、健康寿命をいかに長く維持し、周りに負担・迷惑をかけない取り組みをすることだと思います。

脂肪肝・血糖値など

 日本肝臓学会専門医の栗原毅先生の「空腹ゼロ・運動ゼロ・禁酒ゼロの肥満解決法」(PRESIDENTの記事)を読みました。


 脂肪肝のメカニズムを改めて認識することができました。
 食事などで摂取した糖分は、肝臓にある酵素の働きによってブドウ糖として蓄えられ、血液中に取り込まれます。
 この血液中に溶けているブドウ糖の濃度が血糖値です。
 血糖値は、糖を摂取することで上昇するのですが、血糖値が急上昇すると、すい臓から血糖値を調整するインスリンが分泌され、このインスリンが、血糖値を下げる働きをしてくれます。
 ただ、この時、インスリンはブドウ糖を脂肪に変え、肝臓に蓄えてしまうのです。
 これが太る原因でもあります。
 脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が溜まりフォアグラのようになった状態です。


 脂肪肝は、酒の飲みすぎのイメージがありますが、糖質の摂り過ぎが原因なので、全く酒を飲まない人でも、甘いものが好き、炭水化物が好きなどでもなるのです。


 糖質過多で、脂肪肝になった方は、肝臓がうまく機能しなくなり、脂肪を効率的に燃焼できなくなってしまっているので、食事の量を減らしてダイエットしても効果がでないのだとか。


 肝臓は、栄養素の代謝、脂肪・たんぱく質の消化を助ける胆汁の生成、有害物質の解毒と分解といった役割があり、どれも健康、ダイエット効果を左右する大事な機能です。


 脂肪肝にならない・脂肪肝を改善するには、血糖値を上手にコントロールすることが肝要です。
 空腹時に糖質の多いものを食べたり、早食いはNGです。
 糖質の少ない食事で、ゆっくり食べることを意識して取り組めば、食後の血糖値の上昇が緩やかになり、インスリンが過剰に分泌されることもないので、脂肪肝の改善・予防になります。


 食事を食べる順番ですが、野菜などが先と思っていましたが、先生の御推奨は、先ずは肉・魚・卵・大豆などのたんぱく質です。
 たんぱく質は、筋肉をつけるために必須なので最初なのだそうです。
 次に、野菜・海藻・きのこなどの食物繊維で、後に食べる糖の吸収を抑えます。
 3番目には、味噌汁・スープなどの水分で、お腹を満たします。
 最期に、ご飯・パン・ポテトサラダなどの糖質です。


 これは、なかなか厳しいですよね。
 朝食で、焼き魚とか玉子とか納豆を先ず食べてしまって、サラダを食べ、味噌汁を飲んで、ご飯などでは食事が美味しくありません。
 夕食でもメインディッシュが最初などできませんよね。
 なるべく、糖の吸収を抑える食物繊維を最初にすることは励行しようと思います。


 脂肪肝の改善や痩せるためには、糖質の摂取量を抑える必要がありますが、完全に0にしてしまうと、体がエネルギー不足にならないよう脂肪をため込んでしまうので、「糖質ちょいオフ」を提唱されています。
 減らした分の栄養は、不足がちなたんぱく質がいいとのことです。


 脂肪肝を改善する強い味方が2つ紹介されています。
 まずは、カカオ含有量70%以上の高カカオチョコレートを1枚(5g)を食事前に食べることです。カカオは糖の吸収を穏やかにする食物繊維が豊富で、カカオポリフェノールは血糖値の上昇を抑えてくれます。
 次に、濃い緑茶を食前に100ml、1日こまめに500ml飲むことです。苦み成分の茶カテキンは脂肪燃焼を促す効果があり、糖の吸収を穏やかにして、血糖値の上昇を抑えてくれます。


 酒については、酒そのものではなく、一緒に食べるつまみが問題なので、糖質が少ないものを適量ならば、肝臓がアルコールを分解するとき糖を燃やして使い、脂肪燃焼にも良い作用があります。


 運動については、毎日20分のウォーキングと朝晩それぞれ5回のスクワットのような有酸素運動と無酸素運動の組み合わせが理想ですが、早歩きで大股で、少し歩く距離を延すなど、いつもの動作をちょっとこだわって行うことでも十分意味があるそうです。
 鍛えるべきは、巨大な筋肉がいくつもありエネルギー消費量が最も多い、下半身の筋肉とのことです。


 気を付けてはいるのですが、人間ドックの都度、脂肪肝は指摘され、改善している傾向も見られません。
 ただ、血糖値の異常はありませんし、体調的にはいいようですので、なかなか痩せるのに結びついていないのが残念なところですが、今後も意識して続けたいと思います。