終活事始め

最大の終活は、健康寿命をいかに長く維持し、周りに負担・迷惑をかけない取り組みをすることだと思います。

筋トレ・スクワット

 雑誌PRESIDENTの特集「疲労、痛み、ストレス超回復法100」の中の「痛みがゼロになる習慣 倍増するNG習慣」で“筋トレ”の重要性を再認識しました。


 機能運動性とは、柔軟性(体の可動域)、安定性(筋肉の強さ)、バランス(動きの協調性)の総合得点で、体を動かしたいように動かせる能力のことですが、それは、加齢や運動不足で日に日に衰えていくところ、高齢者の運動はランニングやウォーキングばかりなので、持久力だけは鍛えられますが、瞬発力が鍛えられていないと問題提起しています。
 もちろん、これらの有酸素運動は心拍機能を維持してバランス感覚を養う効果があるので、続けるべきではありますが、転びそうになった時、足をサッと前に出して体を支え、転倒を防ぐには瞬発力が必要で、瞬発力を鍛えるにはスクワットのような筋トレが最適としています。


 正しいフォームでスクワットを行えば、腰に負担をかけないままに、足腰を鍛えることができ、毎日1万歩歩く習慣より、週2回スクワットをしたほうが健康への寄与は大きいとまでされています。
 有酸素運動で筋肉は鍛えられないという観点からこのような表現なのでしょうが、有酸素運動の効用を無視した物言いには反発を感じるところ、筋肉を鍛える必要は納得せざるを得ません。


 高齢者に腰が曲がっている人が多いのは、筋肉が減り、体を支える筋力が弱くなってしまっているという筋肉量の減少に由来するものなので、筋力トレーニングで筋力の低下に歯止めをかける、そして、体に負荷をかけて回復させ、また負荷をかけるというサイクルの繰り返しで筋肉量を増やし、体を支える力を強化すべきとして椅子スクワットを推奨されています。


 椅子スクワットとは、椅子に座って立ち上がるというもので、上半身は多少前傾して座り、足つま先で地面をつかみ、手は外側に開いて肩甲骨を引き寄せた姿勢で、股関節に体重をかけ、股関節が真っすぐになるまで立ち上がります。
 10回を3セットとして、3日おきに行えば十分で、柔軟性UP!、バランスUP!、安定性UPの効果が期待できるそうです。


 これはやってみるしかありませんね。
 ウォーキング派の私としては、当然ウォーキングも続けます。


 PRESIDENTの同じ号で、池谷敏郎先生の「血管年齢30歳の名医が教える「100年心臓のつくり方」」では、「心臓にいい運動」として、心拍数を適切なレベルに保った有酸素運動として、少し息が上がる程度の早歩きを1日30分以上、週3~4回を推奨されていて、10分歩くだけで内臓脂肪は減るとされています。
 そして、筋トレの有用性についても、筋肉が増えると基礎代謝が高まりカロリーが燃えやすい体になるとされています。


 色々な説が有り過ぎるので、振り回されないようにしたいと思っていますが、池谷のウォーキングと今回のスクワットはやらない手はないですね。


追記
NHKきょうの健康9月号でも「中高年こそ筋トレ」を取り上げています。
筋トレのメリットとして、
 ロコモティブシンドロームによる転倒・骨折の予防
 糖尿病の予防
 肺炎の予防
 関節の病気の悪化を防ぐ 
 がんの手術後の回復が早い 
をあげています。


 特に、体幹の筋肉としての脊柱起立筋肉(姿勢を維持する上で重要)、大腰筋(足を前に出すときに働く)、転倒・むくみ防止の「ふくらはぎ」の筋肉としてのヒラメ筋(立っている姿勢を維持)、腓腹筋(足裏で地面を蹴る)を鍛えようとしています。


 興味深かったのは、いくつになっても筋トレの効果は現れるということです。
 75歳以上の人を対象に、週に2回、1回1時間の筋トレを含む運動を3か月行ったところ、脚の筋力と筋肉量が約2%上がり、歩く速度は約14%も早くなったという結果があるのだそうです。