終活事始め

最大の終活は、健康寿命をいかに長く維持し、周りに負担・迷惑をかけない取り組みをすることだと思います。

ウォーキングについて再び

 大阪でウォーキングというか歩き回って疲れましたがとても満足感に満ちています。
 メンタル面でも非常に効果が高いと実感します。
 以前紹介した長尾和宏先生の「病気の9割は歩くだけで治る!」を始め、免疫システム、自律神経、腸活、そして人間ドックを契機に考察した体重、BMI、血圧、血管の話題においてもウォーキングの有用性が必ず出てきます。


 ウォーキングは、有酸素運動であり、筋肉に負荷をかけるものではないので、筋肉をつけることはできませんが、脚の筋肉を使うだけではなく、全身の筋肉のうち最大で約80%を使う「全身運動」です。
 これにより、筋肉のポンプ作用が働いて血流が促進されることにより、代謝が向上し、老廃物の除去、冷え性や体質の改善のみならず脳の働きの活性化を促し、足の骨に刺激が加えられることにより骨粗しょう症の予防にもなり、健康寿命を伸ばすことが期待できるということは既に書いたところです。


 新たに2つの知識を得ましたので、まとめておきたいと思います。


 まず、NHK「きょうの健康7月」にある「“幸せホルモン”でストレス解消 運動はリズムにのって」からです。


 私たちの体は、ストレスがかかると副腎からストレスホルモン(コルチゾール)が分泌されて、様々な部位に悪影響を及ぼしますが、そうならないためのストレス解消に有効なのが“幸せホルモン”です。
 “幸せホルモン”は、セロトニン(精神を安定させ、不安・ストレスを和らげる)、エドルフィン(高揚感、満足感、幸福感を高める)、ドパミン(達成感、爽快感、集中力を引き出す)、オキシトシン(愛情を形成し、心に安らぎをもたらす)の4つですが、最初の3つは運動によって分泌させることができるのだそうです。


 セロトニンは、ウォーキングや自転車のペダルこぎなど一定のリズムある運動で、エドルフィンは、ジョギングやウォーキングなど心肺機能を高める運動で、ドパミンは、目標が達成でき「頑張れた」と感じられる運動で分泌されるので、この3つの“幸せホルモン”を全て分泌させるのが、1日30分程度のジョギングやウォーキングなのだそうです。


 一定のリズムを刻みでセロトニンを、ややきついペースでエドルフィンを、頑張れたという達成感でドパミンが分泌されますので、これを意識して取り組むことで効果が発揮されますね。


 2つめは、TBS健康カプセル!ゲンキの時間の「ウォーキングの歩き方は目的別で変わる ウォーキング療法士が徹底解説」を見てです。
目的意識を持って意識をしないと、期待される効果に繋がらないということです。


 ただ、「健康効果を得るためにはただ歩くだけではダメ」「1日一万歩ただ歩いただけでは、ひざをのばす筋力や酸素を取り込む力=筋力・持久力の向上において、家に居て何もしていない人と大差がない」という謳い文句は誤解を招きやすいのではないでしょうか?
 あくまでも、筋力・持久力に着目しているので、間違えはないでしょうが、前述のように、ウォーキングは、有酸素運動であり、筋肉に負荷をかけるものではないので、筋肉をつけることはできませんが、脚の筋肉を使うだけではなく、全身の筋肉のうち最大で約80%を使う「全身運動」であるので、様々な効果があるのに、それが示されていなかったのは残念ですが、本題の、目的別の歩き方です。


「肥満」=体重を落とす歩き方 脂肪が燃焼しやすい歩き方
  歩くスピードと脂肪燃焼に関係があります。
  息が切れる直前のスピードで歩くと身体の代謝が上がり脂肪が燃焼されます。
  ウォーキングで脂肪燃焼を高めるためには息が切れる直前のスピードで30分歩くと
 効果が期待できます。
  歩く速さにより、心拍数の上がりが異なりますので、歩くスピードが遅いと心拍数が
 上がらず脂肪燃焼ができません。
  初心者は、息が切れる直前のスピード1分とゆっくり歩き1分を交互に繰り返すこと
 でも良く、身体がなれてきたら少しずつ早く歩く時間をのばすようにします。


「骨密度を上げる歩き方」=歩く歩幅 
  歩幅と骨密度UPに関係があります。
  骨が作られるのは骨芽細胞が働くということで、骨芽細胞は骨にかかる衝撃とか負荷に  
 よって活性化されます。
  ウォーキングそのものにより、着地時の脚の裏や骨に衝撃が加わるため骨の強化につな  
 がりますが、歩幅が小さいと骨への衝撃が少なく効果は限られます。
  歩幅は普段より少し大きく大股で歩くイメージです。


「血糖値を下げる歩き方」=歩くスピードとタイミング
  歩くタイミングは食後1時間後
  血糖値と歩くタイミングに関係があり、食事をすると血糖値が上がり、少し遅れてイン 
 スリンが膵臓がら分泌されますが、運動することによってこのインスリンの作用を助けま 
 す。
  血糖値を調整するインスリンは食後1時間後に最も分泌されるので、このタイミングで
 のウォーキングはインスリンの作用を活性化させ血糖値を下げることに繋がります。
  早朝は血圧が上がりやすい時間帯なので空腹で歩くと心臓とか脳卒中のトラブルの原因
 になりますので、血圧が高い人とか高齢者は気を付けた方が良いとのことです。


「認知症予防」
  ウォーキングを継続すると、脳の中の記憶の中枢である海馬が年齢とともに委縮してい
 くことへの抑制効果があります。
  海馬とは、記憶を司る脳の一部で、記憶の整理整頓を行う場所です。年齢とともに委縮
 し、それが原因で認知症を引き起こすのですが、景色や会話を意識してウォーキングをす  
 ることにより、海馬の萎縮を抑制し、認知症の予防が期待できるのだそうです。


「足に負担をかけない歩き方」
  大きく伸びをした姿勢を心がけることが大事です。
  伸びをした時の姿勢が最も良く、頭、肩、腰、膝、踵が一直線になるようにします。
  姿勢が悪いと膝を痛めてしまいます。


「靴の履き方」
  足をしっかりホールドした状態になるように紐を上下キツく締め、靴の中で足がズレる  
 のを予防することが重要です。


「ウォーキングの足の痛み」
  熱がある状態だと炎症しているので、スピードとか距離に無理がないかを見直し、痛い
 間は安静にすることが必要です。
  熱が伴わない状態だと血流が悪くなっているので動かしたり、マッサージが有効で、温
 めることも血流を改善します。


 何事も、原理原則を理解し、意識して取り組むことが重要ですね。