終活事始め

最大の終活は、健康寿命をいかに長く維持し、周りに負担・迷惑をかけない取り組みをすることだと思います。

がん 「きょうの健康」から

 NHK「きょうの健康」(1月号)「がん 絶対に知ってほしいこと3選」を見ました。
 1 「標準治療」は最善の治療
 2 信頼できるサイトは1割ほど
 3 がん相談支援センターを頼ろう
の内容でしたが、今回の放送を見ただけでなのか、とても中途半端に感じました。
 過去から様々な放送があったでしょうから、それを見ていないので云々言える立場ではないですね。


 それでも、「標準治療」(肺がん中心)の放送では、大いに参考になることがありました。


標準治療について
 標準治療は、現在日本で受けることができる最善の治療法。健康保険が適用される。
  標準治療=治療効果が確認されている。←厳密なルールの下に臨床試験を行い、科学
       的根拠に基づいて有効性や安全性が確認された治療法。
  最新治療=治療効果が確認されていない。
       開発中の試験的な治療も含まれており、効果が見込めないものもある。


標準治療(肺がんの場合)について
 標準治療は、4つの柱と緩和ケアで構成されていて、治療の内容はがんの種類ごとに定められている。なお、患者ごとの状態や進行度により異なる。
  4つの柱    手術療法  薬物療法  放射線療法  免疫療法※
  緩和ケア            緩和ケア
※免疫療法については、有効性が確認されたものは「免疫チェックポイント阻害薬」のみ


がん遺伝子検査(肺がんの場合)の活用
 薬物療法の場合、治療を始める前に、がん遺伝子検査を行うことがある。
 がん細胞の遺伝子変異を調べ、その結果からより効果的な薬を選ぶ。
 「希少がん」で標準治療が確立していない場合や、標準治療を1とおり受けた場合などは、がん遺伝子パネル検査(広範な遺伝子検査)が行われることがある。


 大変参考になったのですが、解説が肺がんの専門医の方で、「肺がんでは…」ということだったので、消化不良、不完全燃焼の思いが強く残っています。


 薬物療法の場合、がん遺伝子検査の対象となるがんは肺がん以外には何があるか、そしてどのような場合に可能かが不明です。
 「行うことがある」では、どの程度行われているかも分かりません。
 治療を始める前に、がん遺伝子検査を行うとなれば、副作用が強いとされる抗がん剤治療も納得性がいくのですが、少数に止まっているのであれば、かっかりです。
 この検査なしに、抗がん剤によって期待される効果と、予測される副作用はなかなか掴めないですね。それが分からずに抗がん剤治療を開始することには抵抗があります。


 また、標準治療の4つの優先順位はどうなのでしょうか? 患者が選択できるのでしょうか?
 同じ「きょうの健康」の1月号の別の記事(重粒子線)には、「標準治療」で手術とされている場合、治療の選択肢としては手術が優先されるとあります。


 近藤先生の放置には疑義はありますが、「手術は、人工的な大怪我で、合併症や後遺症が命取りになることがあります。手術の後遺症や抗がん剤の副作用の苦痛、点滴によるむくみは、モルヒネを使っても何をしても抑えられないことが多くなります。放射線治療は、通院治療ができるし、手術よりずっと体を痛めず、生存率は互角以上(ただし、当たった場所は火傷状になるため医者のいう8割くらいの回数がよい。)」という説明には納得できる気がしていますが、全てで放射線治療ができるものでもないようですし…。


 わからないことが、多く、もっと知識を持たなくてはいけませんね。
 そうでなければ、結局、「先生にお任せします。」と言わざるを得なくなりますし、QOL(生活の質)を下げない意向など叶えられないでしょうね。