終活事始め

最大の終活は、健康寿命をいかに長く維持し、周りに負担・迷惑をかけない取り組みをすることだと思います。

がん克服のカギ

スカイトップ


前回の投稿「そして炭水化物」で、人間は、理論的には、糖質は全く摂取しなくとも問題なく、「糖新生」と呼ばれる働きにより、新陳代謝で血液に放出されたたんぱく質(アミノ酸)や脂質(グリセロール)といった栄養素、乳酸といった糖質の代謝産物などを、肝臓がブドウ糖に変えて体の各器官に届けてくれるからということをお伝えしました。

食事で糖質を摂取しなくても、ブドウ糖を必要とする血液中の赤血球や脳にちゃんと運んでくれるというのです。

 

 これが、本日の「がん克服のカギ」に大きく関わるので、改めて触れておきます。

 この「がん克服のカギ」は、NHKTVで放送された、タモリ・中山伸弥の!?(♯びっくりはてな)で取り上げられていた「がん克服のカギ 驚きの新対策発見SP」で参考となったものです。

 

 既に広く知られていますが、がんのエネルーギー源は糖です。

 がんは正常細胞と比べて20倍以上の糖を使うのです。

 これは、「ワールブルグ効果」といって、がん細胞が糖を大量に取り込む性質があることは、100年前にノーベル賞をとられたオットー・ワールブルグ博士によって、発見されています。

 

 それ以来、断糖とがんの影響は研究されてきているのですが、効果が確認されていないのです。

何故なら、がん細胞は糖が足りなければタンパク質から糖を合成できるので、食べなければいいのでは?とはならないという説明でした。

 

 正しく、冒頭に書いた「糖新生」なのでしょうか。

 がんそのものにそのような機能があるようなご説明でしたが、肝臓の働きである「糖新生」なのでは?とも思いますが、いずれにしても、“糖”は体内で作り出されるのです。

 

 そして、番組の本旨である「がん克服のカギ」ですが、「鳥肌が立つ大発見」「がんの運命は変えることができる!」「100年越しのがん新対策」「がん攻略の秘策」と謳っていて

少し大げさのようですが、がんの死亡率を大きく下げる(30%減少)方法が見つかったというのです。

  

 この結果は、大腸がん患者889人に対して、2つのグループに分け10年以上追跡比較調査をしたものです。

 2つのグループとは、「運動や生活習慣の健康指導のみ」のグループと、「特別な運動プログラム(心拍数を少し上げる有酸素運動-早歩き、ランニング、ダンス)」のグループで、後者の方が、他のがんの発生率も低くなっていて、予防効果も期待できるので、「有酸素運動ががんの有効な治療法」という発見です。

 前者の健康指導の運動は有酸素運動ではなかったの?と疑問が湧くのですが、いずれにしても、100年かかって辿り着いたのが、意外に簡単な有酸素運動だったのです。

 

 なぜ有酸素運動ががんの対策になるのかですが、イエール大学のマウスによる運動ががんに及ぼす研究では、運動したマウスは、がんの成長がとても遅いという結果になっていて、これはがんのエネルギー代謝に関わるもで、運動するとがんが取り込む糖の量が少なくなり、運動でがんの増殖が抑えられるということがわかったのです。

 

 肺の筋肉、心臓の筋肉、がんの3つについて、糖の取り込み量を比較したものです。

 運動前は、おおよそ心臓の筋肉1に対して、肺の筋肉2.6、がん4.2でした。

  運動すると筋肉の糖の取り込みが上昇し、心臓は4.1倍、肺は1.7倍となるのに比して、がんは、0.4倍と減少したのです。

 

 運動していないときは、エネルギー源となる糖をがんが多く取り込み、運動すると体内のスイッチが切り替わり、心臓や肺の筋肉に優先的に送られるようなるため、がんへのエネルギー供給が減り、がんの増殖が抑えられていたのです。

 

 この「スイッチが切り替わり」の理屈は説明されていなかったのですが、いずれにしてもこのような実験結果であったことは事実で、たかが「がんの死亡率を下げるのは30%」ではなく、されど30%ですし、予防効果も期待できるというのです。

 

 しかも、その有酸素運動は、通常の生活に加え、「週10メッツを目標に!」でいいとなると、もはややらない理由はありません。

 1メッツは、早歩き13分、ゆっくりジョギング9分、水中歩行13分、自転車9分、   社交ダンス10分などです。

 

 これならば、もうすでにやっていますというところですが、何故10メッツでよいのか?とか、20~30メッツならどうか?摂取した糖の量による差異は?運動するタイミングは?など疑問は尽きないのですが、良いというものは面倒くさがらずに何でもやることが、長生きではなく、周りに迷惑をかけないようにするという私の終活の心構えです。