終活事始め

最大の終活は、健康寿命をいかに長く維持し、周りに負担・迷惑をかけない取り組みをすることだと思います。

健康日本21

 NHKきょうの健康で、「健康寿命をのばそう!健康日本21」を取り上げていました。
 「健康寿命をのばそう!」は、私のこのブログのテーマ「終活」の肝となるものですし、「健康日本21」とは何?ということで大いに関心をもって視聴しました。


 「健康日本21」とは、厚生労働省が推進している「21世紀における国民健康づくり運動」のことなのだそうです。
 食事や運動などの具体的な目標を定め、国民が主体的に健康づくりに関わることを目指すもので、2000年からの第一次、2013年からの第二次を経て、今年の4月から第三次が始まり、できるだけ自立した生活を長く続けるという「健康寿命」をスローガンにしているのだとか。


 2000年から始まっているのに全く知りませんでしたので、厚生労働省のHPを見てみましたが、委員会の資料そのままのようで、分かりやすくまとめ、推進していこうとする意気込みを感じない、お役所仕事そのもので、失望しました。
 これでは、いくら目標を掲げても国民に浸透するはずはないですよね。


 「健康寿命」とは、2000年にWHO(世界保健機関)が提唱したもので、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。
 直近では、男性は、平均寿命81.41歳に対して健康寿命72.68歳、女性は、平均寿命87.45歳に対して健康寿命75.38歳となっており、男性で約9年、女性で約12年は、制限された生活、すなわち、自らの健康上の問題だけでなく、医療や介護の増加を余儀なくし、人的、金銭的負担の増加をもたらすことになります。
 私は、家族はもとより、医療従事者の方々になるべく負担をかけずに終末を迎えられるよう取り組んでいるところです。


 番組の構成は、第三次計画のメインなのでしょうか、次の3つでした。
 1 減塩 社会と個人で取り組む
 2 野菜・果物のすごいチカラ
 3 女性の健康と骨粗しょう症


「1 減塩 社会と個人で取り組む」について
 第二次では、食塩摂取量は1日8g未満が目標でしたが、第三次では1日7g未満となっています。
 現在の日本人の平均食塩摂取量は、1日約10gです。
 食塩は、摂り過ぎると→血液中のナトリウム濃度上昇→ナトリウム濃度を一定にしようと水分を取り込み血液量増加→血管の壁にかかる圧力上昇=血圧上昇となります。
 高血圧が続くと→動脈硬化を引き起こす→狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、腎臓病のリスクが増大するとともに、認知機能低下の可能性も示唆されています。
 食塩の摂り過ぎは様々な病気につながるので、減塩に対する取り組みです。


 「2 野菜・果物のすごいチカラ」について
 野菜や果物には、ビタミン、ミネラル、食物繊維など健康に欠かせない成分が豊富に含まれていて、各種疾病のリスク低下や肥満予防などの効果が期待できます。
 特に、ビタミンA・C・Eは、活性酸素を除去し、老化や病気から体を守る働きがありますし、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルは、筋肉や神経、ホルモンの働きを調整し、骨や細胞をつくる材料として使われます。
 ところが、現在の1日の摂取量の平均値は、野菜281g、果物99gに留まっているため、健康日本21では、野菜は1日350g、果物は1日200gの摂取を目標として設定されています。
 野菜は1食当たり120gとなりますが、生野菜なら両手1杯分、温(煮・蒸・炒など)野菜なら片手1杯分、果物はリンゴなら1個、ミカンなら2個が目安になります。
 具沢山の味噌汁などいいですね。
 野菜を食べる習慣づくりが重要で、健康寿命の延びも確認できているのだとか。


 「3 女性の健康と骨粗しょう症」について
 女性は、男性よりも平均寿命と健康寿命の差が大きいことから、第三次で「女性の健康」が新たに明記されました。


 特に、次の世代にも影響する健康課題が「痩せ」で、BMI(体格指数)が18.5未満の場合は「痩せ」と判定されますが、20~39歳の女性の「痩せ」が増加傾向にあり、2019年のデータでは、「痩せ」の割合が20%に達しています。
 若い女性の「痩せ」は、鉄欠乏やそれに伴う貧血、排卵障害、ホルモン分泌低下のリスクがあり、さらには低体重児出産のリスクもあるのだとか。
 低体重で生まれた子供は将来、高血圧や糖尿病を発症しやすいことも指摘されているようですが、こんなこと誰かが教えているのでしょうか?


 「痩せ」の問題では、「骨粗しょう症」も関わります。
 (「骨粗しょう症」は「痩せ」に限った問題ではないですよね。)
 「骨粗しょう症」は骨が弱くなり、骨折しやすくなりますが、これが健康寿命を縮める大きな要因の1つです。
 「骨粗しょう症」患者の3/4は女性で、年齢とともに増加し、80歳代の女性の2人に1人は「骨粗しょう症」といわれているので、健康寿命の延伸には不可欠な取り組みです。


女性の健康には栄養と運動が大切というまとめです。
1 骨を強くするために食事に気をつける
  骨の材料となるカルシウムに加え、その吸収を助けるビタミンD、その骨への定着を
 促すビタミンKを意識して摂る。
2 健康づくりの要 積極的な運動を
  身体活動・運動量の多い人は、「骨粗しょう症」、糖尿病、がん、うつ病、認知症など
 様々な病気発症リスクが低いことが分かっており、「歩く」ことを推奨。
3 早期発見のため 「骨粗しょう症」検診を受ける
  健康増進法により、「骨粗しょう症」検診は、40~70歳の女性を対象に、5歳刻みで実 
 施されていますが、受診率は5%に止まっているのだとか。


 女性に限らず、転んで骨折などしないよう、「骨粗しょう症」対策に止まらず、フレイ
ル対策は重要ですね。
 骨折とはレベルが異なりますが、今回、捻挫して、運動はもとより、普通に日常生活を
おくれない不自由さから、取り組みの重要性は実感できます。
 そして、バリアフリーの大切さも実感しています。
 捻挫の足を引きずって、予約済みの人間ドックに行く際にも、駅の階段など、上りより、下りの方が足に響いて痛いです。上下双方向のエスカレータはまだまだ少ないですし、エレベータは小さいし、遠いですね。
 そんなエレベータに、見た目健常者の若者が我先に当たり前のように乗っていますが、そんな若者はこれからも増えるのでしょうか?